簡単!ライスケーキをつくる

外出自粛の影響で家から出られないので、Feed Zone Portables を参考に、サイクル・ロードレースの補給食の定番、ライスケーキを作ってみた。参考にしたとはいえFeed Zone Portables には、僕のレシピがそのまま掲載されているわけではない。基本的に、もち米の炊き方と手順だけ参考にして、それ以外は僕のアレンジを加えて簡単にしてある。解釈も僕の見解であって、本に記載されているわけではないので注意。

でも、この本はレシピ本収集家の僕的には面白い本なので、是非手にとってみて欲しい本だ。ちなみに僕はレシピ本が好きなだけであって、料理はほとんどしない。

ところで、ライスケーキでググるとチーム・スカイのレシピを参考にしたものがよく出てくる。それとこのレシピの大きな違いは次の2つ。

  • もち米を使う(リゾット米を使わない)
  • 炊飯器を使う(茹でない)

中にはリゾット米を白米で代用しているレシピもあるし、ライスケーキのレシピには色々な流派があるようだ。だから、僕のライスケーキのレシピもそのたくさんの流派のなかの一つだと思ってもらえると嬉しい。ちなみに、このレシピは炊飯器を使えるので、工程の一部を放置したり前日に仕込んだりしておけるのが最大の長所だ。ツナギもいらない。
多分だけど、ヨーロッパはリゾット米を使う流派が、アメリカではもち米を使う流派が主流な気がする。これは単に各地域で入手しやすい食材によるんだと思う。アメリカは中国系の人も多いしね。だから日本でライスケーキを作るなら、白米を使うのが標準かもしれない。

ちなみに僕は本物のライスケーキを食べたことはない

材料

調理器具等

  • バット(なくてもよい)
  • ラップ
  • おにぎり用ホイル(アルミホイルでも可)

ライス部分

具材(そぼろ肉)

  • オリーブオイル(大さじ1/2くらい、オリーブオイルじゃなくてもいい)
  • クミンシード(小さじ1、必須ではない)
  • 牛豚合い挽き(200g)
  • 玉ねぎ(1/2個、みじん切りにしておく)
    A
  • きざみしょうが(大さじ2、好きなだけ)
  • にんにく(好きなだけ)
  • 酒、砂糖、しょうゆ(各大さじ2)

面倒であれば、市販の鶏そぼろで代用してもOK。

作り方

1. もち米を炊く

  1. もち米を研ぐ
  2. もち米、水、塩を炊飯器にぶち込んでスイッチオン(白米の炊飯と同じでOK)

もち米を水にひたさなかったり、比率が日本の一般的な比率と異なる点に注意。Feed Zone Portablesの著者も、水にひたすという手法や比率が違うのは承知でこの配分を選んだんだと思う。食べやすさや吸収効率、準備のしやすさとか色々とあるだろう。オリジナリティを出すのは具材だということにして、ここは日本の配分に拘るところではないと思うことにする。
それをわきまえていれば、もち米を炊く比率を、もち米:水が2:3ではなく、日本の習慣的な比率の1:1にしてもいいと思う。でも、僕は試していないからどうなるかわからない。

ところで、塩少々ってなんだよ。塩をひとつまみとか小さじ1/8とか記述してくれ。

2. 具材を作る

  1. フライパンにオリーブオイルとクミンシードを投入して軽く炒める(香りがたったらOK)
  2. 玉ねぎを投入、しんなりするまで炒める
  3. 牛豚合い挽きを投入、火を通す
  4. 油が気になる人はキッチンペーパー等で油を吸い取る
  5. Aを投入、水気が飛ぶまで炒める

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そぼろ肉

ライド中を想定して、味に飽きないようクミンシードをテンパリングしたオリーブオイルを使った。でも、基本的には僕は各家庭のやり方を前提にした方が作りやすいと思う。で、うまくいったら次は、バルサミコ酢とか入れて各々がアレンジすればいい。

僕はそぼろ肉を自作したけれども、もちろん市販の鶏そぼろでも大丈夫だ。油が気になる人はベーコン入りの塩を効かせた炒り卵とかいいかも。もち米なので、餡子やずんだみたいな甘味とも相性良さそう。夏とかは痛みにくくて塩分とミネラルの補給できる梅干しペーストとかもオススメだ。

3. トッピングと加工

  1. バットの上にラップを敷いておく
  2. 炊いたもち米を半分乗せ、広げて伸ばす
  3. 具材を乗せて伸ばす(全部乗せなくてもいい)
  4. 残りのもち米を乗せる
  5. もち米の上にラップをかける
  6. 粗熱をとる
  7. ラップの上から押して板状にする

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3. 具材を乗せて伸ばす

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7. ラップの上から押して板状にする

6の工程で冷ましすぎると、デンプンがベータ化して消化しにくくなってしまうので注意。ちたみにベータ化は、ホカホカご飯がカピカピご飯になること。丸一日放置するみたいなことはないと思うから気にしすぎなくていいと思う。
7の工程では、しっかり潰しておかないと、食べるときに崩れるので注意。もち米自体がツナギの役割を担うメリットも減りそう。

4. ラッピング

  1. スプーンなどでライスケーキを適量切り取り、ホイルの上に乗せる
  2. 包む
  3. 完成!

包み方については色々な流派があるみたいですが、手軽に食べられることを念頭において包めば大外しはしないと思う。

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2. 包む
片側を折り返しておけば、コメントが書けるので便利。

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3. 完成

5. 保存

ラッピングをする前に包丁で1回のライド分を切り分けて、サランラップで包む。それをそのまま冷凍庫で保存。
ライド当日は、解凍して一口サイズに切り分けて持っていくだけ。小腹が空いた時や、ローラー台に長時間乗るときにも便利。

所感

思った以上に美味しかった。ハンドメイドは量を調整できるのもいい。具材にさえこだわらなければ、作るのも簡単だ。ライスケーキ=おにぎりの変わり種って考えてみたら当然なんだけどね。

実運用するときのポイントはこんな感じになると思う。

  • ライド前日にもち米を炊いておく
  • 具材も前日に準備
  • 手の込んだ具材は避けて、市販の練り梅とか鶏そぼろとかを使って楽をする
  • こまめに食べられるよう、大きく包みすぎない
  • 冷凍して保存しておく

最後に

プロトンの本物により近いものを作りたい人は、 Feed Zone Portables を是非読んでほしい。この本、美味しそうな補給食から出来れば遠慮させていただきたい補給食、ラッピングの方法まで色々と載っていて面白い。
あと、ちょっと考えれば当然なのに今まで気にすらしなかったようなことも書いてあるのも好評価だ。例えば、なぜ市販のジェルやエナジーバーではなく補給食を手作りするのかとか。英語偏差値23を叩き出した僕的に、洋書は心配だったけれども、意外と読める。少なくともレシピの部分は、読めた。レシピ本のフォーマットは世界共通みたいなので、ググればなんとか読み下せる。