ベイスターズの監督について

ラミレス監督

僕はラミレスを素晴らしい監督だと思っている。中でもぼくが好ましく思っている美徳の一つに、勝てなくても積極的に強く振っていくというチーム方針を曲げていない点がある。 どんどん振っていくスタイル。暗黒時代を経ても無くならなかったこのスタイル。きっとベイスターズのDNAに刻み込まれているんだろう。早打ちと積みあがる凡打。見ていて歯がゆいけど、これが僕たちの大好きなベイスターズらしさだ。

スモールベースボールを標榜して失敗した監督を僕はたくさん見てきた。ラミレスも同じ道をたどるかと思ったけれども、彼はこれを受け入れ、しかも前面に押し出して戦うと言っている。正直、それだけで辛かった暗黒時代も肯定されたようで嬉しいのに、去年は日本シリーズにまで連れて言ってくれた。

98年の優勝時はどうなんだって言う人いるだろうけど、98年も、より強力だった99年打線も積極的に打ちに行っていた。あの時も残塁数はエグかったのを覚えている。 あと、打率のわりにHRは少なかったけど、スタメン全員パンチ力あったのを忘れてはいけない。ローズに至っては打球が強すぎて、ライナー性のHRボールがドライブしてフェンス直撃ツーベースになるってのを何度見たことか。

8番ピッチャー

8番ピッチャーもどんどん振って行くベイスターズのカラーには良くあっていると思う。。

なぜか? 一つは、振って行く打線は打線の中でも比較的優秀な1,2番にランナーを返させることをより期待するからだ。だから、打席に回る回数よりも9番目の選手の得点能力が大事になる。正直、好投してた投手がスライディングするより丈夫さが取り柄の倉本がスライディングする方が見ていて安心する。(ところで倉本!最近動きが小さくなりすぎだ!ミス上等の覚悟でもう一度這い上がってきてくれ!) もう一つ、打席数の話もよく出るけど、終盤代打を起用する場合、9番より打数が多いのは長い目で見ると有利なはず。

少年野球のライパチって実はよくできた仕組みだったってだけなんだろうけど。きっかけは打力のあるウィーランドかもしれないけれど、さ。

毎年の"今年は投手陣の調子が悪い"状態に加え、PF的にも打者有利な本拠地。シーズンで見て少しでも得点期待値を上げる方法を選択すべきだ

まだまだ若いチーム

各コーチ・選手がチーム戦略に即した個人戦略を展開し、そんな中でチーム戦術、プレーの順で具体的に落とし込んでいけるのが成熟したチーム。右打ちとかファールで粘るのも大事だけど、それはあくまで一勝するための戦術を実施するための1プレーだ。
だからこのオペレーションだけを見て、粘れないのはいけないと解説をする人は監督の資質がないことが分かってしまう。彼がその場しのぎの戦いしかできないのが明らかだ。チームが黄金期で、戦力が充実していれば、それでいいんだろうけどね。それをイタズラに消費するだけの監督はいらない。監督は、戦略性を重要視すべきだ。
一球の積み重ねかも大事だろうけれども、ハイレベルなプロにおいては道筋なくなんとなく積み上げるヒマはないはず。

じゃあ、積極的に振っていくことにあたって大事なのは何か?狙っていくための洞察力とミスショットを減らすことだろう。打ち気に負けて、引っ張り方向にひっかけたり、打ち損じたりしないこと。これに比べたら、ボールの見極めの優先順位は低い。

カープや落合政権下のドラゴンズみたいに、拮抗した流れの中、凡打で一点もぎとるのが本当に強いチームなんだろうけど、、、。それは、高望みしすぎだろう。でも、いつかそういう点の取り方もできるようになると思って僕は応援し続ける。

途中からラミレス監督の話じゃなくなりつつあったけど、僕は広い視野でチームの指揮をとるラミレス監督をもう少し見ていたい。